とぅるるーん
2018年 10月 12日
地震の話。
先日、ちょうど日付が変わったぐらいの時間にリビングでひとりテレビを観ていると、突然手元のスマートフォンが大音量で激しく鳴り始めた。
何度聴いても慣れることのない、例の警報音である。
一瞬遅れて、テレビの上部にも地震の発生を知らせる警報が表示された。
この時点では、どこが震源か、規模がどの程度か、自分が今いる場所に地震が到達するのは何分(あるいは何秒)後なのか、一切わからない。
ぼくは咄嗟にリビングを出て、廊下の先の寝室へと走った。
そこにはヨメと娘たちが寝ているはずだったが、ヨメは既に上体を起こしてスマートフォンの画面に見入っていた。
一方、子供たちはすやすやと寝息を立てていた。
「千葉沖が震源みたいね」とヨメが言った。
自分勝手ではあるが、同じ関東でも震源が若干遠い事に一瞬安堵する。
しかしその安堵も、窓の外から聴こえる警報音に気付くまでのほんの束の間のことだった。
恐らく、近所の小学校に設置されている防災無線からの放送だろう。
「恐らく」と書いたのは、ぼくはそれまで近くにこんな設備があることも知らず、当然のことながら地区警報もはじめて聴いたのである。
そのことが、余計に迫りくる地震への警戒を高めさせた。
結果からいえば、ぼくの家はまったく揺れることもなく、震源地近くでもさほど大きく揺れることはなかったようである。
警報はいわば「空振り」だったわけだが、無駄だったとは思わない。
あの警報が鳴った瞬間の血が波立つような感覚を久しぶりに思い出すことができたし、警報から地震が来るまでに出来ることは予想通り少ないことも改めて認識した。
暗闇の中で非常用水のペットボトルの数や避難リュックの中身に思いを巡らせ、それで足りるだろうかと不安になったことも今後にとっては改善の材料になるだろう。
それらは訓練とわかった上で行う訓練では得られない貴重な糧なのである。
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話は変わるが、南海トラフ地震のことを少し調べてみた。
今回の警報騒ぎだけがきっかけというわけでもないが、そう遠くない未来に発生が予想される南海トラフ地震について、ぼくはあまりに無知であることに気付いたのである。
天災に対して人間ができることは少ない。
しかし、家族を守るため、ぼくは学ばねばならない。
で、発生の仕組みを知ったことである対処法が見えてきた。
まずはこれを見て欲しい。
フィリピン海プレートがユーラシアプレートの下にもぐりこむときにその接地面の摩擦でテンションがかかり、やがてそれが溜まりに溜まってある一定値を超えたとき、ユーラシアプレートを跳ね上げて大規模な地震を引き起こす。
これが南海トラフ地震のメカニズムだ。
なんとも恐ろしい話である。
今この瞬間も、地底ではいつ暴発するかもわからないエネルギーが少しずつ、しかし着実に蓄積されているということである。
しかし、この図を見てぼくは思った。
これ、ローションでどうにかなるんじゃね?
日本全国の歓楽街を中心に夜な夜な消費される、ローション(仏名:ルーシャン、独名:ロッシェン)。
独自の調査によれば、その総量は一晩で東京ドーム数杯分にもなるのだという。
あれ?
それだけあったらイケる気がしてきたぞ。
世の紳士淑女諸君に1ヶ月ほど使用を控えて頂き、全国から集めた大量のローションをプレートの境界に全投入するわけである。
聞えてはこないだろうか?
てゅるーん
という音が。
これで境界に溜まったエネルギーは一気にリセットされるわけである。
しかし、ひとつ懸念もある。
それだけの量を投入するとなれば、海洋汚染、そして生態系への影響が心配だ。
でも大丈夫。
驚くべきことに、ローションの主成分は海藻由来なのだという。
これで副作用の心配もいらない。
せいぜい、サーファーがヌルヌルテカテカになる程度である。
それを知った時、ぼくは感動にうち震えた。
すべては海からやってきて、やがて海へと還るのか。
そういえば、ローションの響きはオーシャンにも似ている。
ありがとう、生命。ありがとう、ラッセン。
そしてうっかり真面目に読んでくれた人、ごめん。
どうか災害への備えは万全に。
by gophe
| 2018-10-12 17:10
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